相続の基本

相続税は一体幾らかかるのか、考えるだけでも頭が痛くなります。
何も対策しないままにしてしまうと、相続税の支払いが数億円になってしまうことあり得るからです。
数億円の税金ともなれば、お金持ちでない限り支払いは出来ません。

でも相続税ももちろん重要ですが、相続税について知るには相続そのものについて考える必要があります。
相続について何も分かっていなければ、相続税について色々悩んでも埒があきません。
相続のトラブルは色々ですが、ほとんどは相続についての知識不足によって引き起こされています。
そこで相続税がかかるかどうかをチェックする前に、相続の基本について取り上げます。
相続の基本的な知識を既に身に着いていたとしても、”復習”がてら目を通して頂ければ幸いです。

まずは相続発生から、相続税申告までの簡単な流れについて説明します。
被相続人の死亡判明から7日以内に、死亡届を提出します。
次に、被相続人が遺言書を遺しているかどうかを確認します。
もし遺言書があれば家庭裁判所へ赴き、「検認」を受けなければいけません。
検認を受けないまま勝手に封を開けてしまうと、厳しい罰則を受ける恐れがあるので要注意です。
ただし遺言書が「公正証書遺言書」になっていれば、検認の必要はありません。
遺言書の確認が済めば、被相続人の財産や借金を確認します。
また財産を相続するかどうかの確認も行い、もし相続をしないのならば相続発生から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行います。

次に被相続人の財産をチェックして相続額を割り出し、相続人同士で財産をどうするかの話し合いを行います。
誰がどの財産を相続するのかが決まれば、いよいよ相続税の申告へと移ります。
尚相続税の申告期限は、相続発生から10ヶ月以内と定められています。
もし被相続人が自営業を営んでいる等の理由で確定申告の対象となっており、亡くなった年の1月1日より死亡時の間に所得があれば、準確定申告の手続きを相続発生から4ヶ月以内に済ませておきます。

では誰が相続人となり、相続税を支払うのでしょうか。
相続放棄や相続権を失った人は別として、民法では被相続人の配偶者・子供・兄弟姉妹・父母が法定相続人として定められています。
被相続人と婚姻関係のある配偶者は、如何なる場合でも相続が出来ます。
ただしあくまでも”婚姻関係のある配偶者”であり、婚姻関係のない所謂”内縁関係”にある人は相続人にはなれません。

配偶者以外の相続人、子供や兄弟姉妹・父母は血族相続人となります。
血族相続人には順位が決められており、順位が上の人が存在していれば下の順位の人物に相続権はありません。
例えば、被相続人に兄弟と子供がいたとします。
すると順位は子供の方が上なので子供に相続財産が行き渡り、兄弟に相続権は無いと言った具合です。
ただ被相続人に子供がおらず、父母も既に他界しているのならば兄弟姉妹に相続権が移ります。

財産を相続すれば、相続した分だけ相続税がかかります。
相続税の課税対象となる財産は、お金に換えられる物全てです。
現金や預貯金は元々”お金”になるので、相続税がかかるのは想像つくでしょう。
土地や建物の不動産もお金になるので、当然ながら相続税の対象です。
更に被相続人が生前愛用していた自動車や、趣味で集めていた美術品や骨董品も相続税がかかります。
家財道具類一式も相続税がかかるので、税金が一体幾らになるのか考えるだけでも背筋が凍ります。

相続税シュミレーションして計算するには、相続した財産総額に非課税財産を差し引きます。
相続財産は相続税対象のものもあれば、非課税の財産も含まれます。
非課税対象となる財産は、死亡保険や仏壇・仏像などの祭祀具があります。
死亡保険は被相続人が死亡して初めて受け取れるものなので、被相続人の財産であるとは認められません。
また祭祀具に関しては倫理観の問題になるので、税金はかからないようになっているのです。

何もかも財産に税金がかかるとなると、チェックするのも嫌になるでしょう。
でも相続税には基礎控除があるので、相続財産が基礎控除内に収まっているのならば相続税の支払いは必要ありません。
ただ基礎控除額は一昔前と比べると下がってしまい、相続税を支払う人が増えました。
でも例え控除額より多い財産を相続しても、特例を上手く利用すれば税金はかかりません。
控除には、「贈与税額控除」「配偶者控除」「未成年者控除」「障害者控除」等があります。
控除を利用するには条件がありますが、そこまで厳しいものではありません。
例えば配偶者控除を利用する際は、被相続人と婚姻関係がある配偶者であるのが条件です。
でも何年婚姻関係にあったかまでは定められておらず、それこそ昨日今日結婚した新婚でも適用となります。

相続税の仕組みは非常に難しく、プロの税理士でもお手上げ状態になっているのが正直な所です。
でも相続税に強い税理士もいらっしゃるので、もし相続税について何か困ったことがあれば、相談してみることをオススメします。